1.圧縮陳列−エンド編−

1-5-1.数値を伸ばす方法(販売客数編)

エンドで販売客数を増やす方法としては、まずより多様な購買層に購買してもらうため、カテゴリー数(中分類)を増やすのが良いです。
少なくとも5カテゴリーは陳列するようにします。
ただし、カテゴリー数を増やすと言っても限度があり、また、カテゴリーを増やしただけでは購買の決め手にはならないので、 さらに衝動買いを誘発させるための工夫が必要となります。

その基本的な方法としては、エンドの陳列アイテムの中に目玉品(超激安商品)を入れ、とりわけ目立つPOPでアピールしていくのが良いです。
さらに応用的な方法として、ただ目立つPOPというだけでなくロープライス保証も謳っていくと良いです。
お客様に「他の店で買うと損をする」という心理を働かせ、一層衝動買いを誘いだすことができるためです。

目玉品に価格訴求力がない場合は ロープライス保証のPOPではなく、フリー返品保証のPOPを付けると良いです(無名メーカーのバッタ品や中国メーカーの際物商品など)。
お客様に「気に入らない商品だったら返品すればいい」という安心感を持たせ、購買動機を高めることができるからです。

都心部の店舗では競合から客数を奪わなければなりませんので、特にロープライス保証を積極的に仕掛けます。

<まとめ>

・販売客数を増やすためには、まずエンドのカテゴリー数を増やす。

・次に基本的な方法として、エンドの陳列アイテムの中に目玉品(超激安商品)を入れ、とりわけ目立つPOPでアピールする。

・さらに応用的な方法として、ただの目立つPOPではなくロープライス保証も謳っていく。


1-5-2.数値を伸ばす方法(販売点数編)

エンドで販売点数を伸ばす方法としては、一人のお客さんによりたくさん購入してもらうため、サブカテゴリー(小分類)数を増やすのが良いです。
ただし、「圧縮」の項目で述べたようにもともと限界まで商品を陳列するのが圧縮陳列なので、これ以上サブカテゴリー数やアイテム数を増やすのは難しいです。
そこでさらに工夫が必要なります。

まず基本的な方法としてついで買い(関連購買)を誘発させるため、補完関係になる商品(例えば洗濯洗剤と洗濯槽クリーナー)を並べて陳列し、POPで 一緒に買ってもらえるようにアピールします。
さらに応用的な方法として補完関係にある商品にセット値引きを掛けると良いです。
お客様に「セットで買っておくと得をする」という心理を働かせるためです。

補完関係にある商品が、売れ筋商品と品揃え商品の関係にあると、普段売れない商品(品揃え商品)が売れるため、販売点数が伸びやすいです。
セット値引きを掛けた商品に価格訴求力がない場合は、セット値引きに加えてフリー返品保証をすると良いです。
お客様に「セットで買え、なおかつ気に入らない商品だったら返品することができる」という安心感を持たせることができるためです。

郊外の店舗では商圏の客数が限られており、一人のお客様にたくさん買ってもらわなければなりませんので、特にセット値引きを積極的に仕掛けます。

<まとめ>

・販売点数を増やすためには、まずエンドのサブカテゴリー(小分類)数を増やす。

・次に基本的な方法として、エンドの陳列アイテムの中で補完関係になる商品(例えば洗濯洗剤と洗濯槽クリーナー)を並べて陳列し、POPで 一緒に買ってもらえるようにアピールする。

・さらに応用的な方法として、その補完関係にある商品にセット値引きを掛けると良い。


1-5-3.数値を伸ばす方法(一品単価編)

エンドで一品単価を伸ばす方法としては、まず価格帯を見直し、高価格帯の商品を導入していくのが良いです。
ただし、高価格帯の商品を導入したところで必ずしも客層と合うかどうかわからず、場合によっては客数の減少を招くことになります。
そこで工夫が必要となります。

まず基本的な方法としては高額な新商品ではなく、通常取り扱っている商品の業務用サイズやペアパック、3個パックといった高単価商品 を導入すると、客層とのミスマッチを防ぐことができます。
さらに応用的な方法としては、おまけとしてサンプル品等を付けるとお得感を出すことができ、販売を伸ばすことができます。


<まとめ>

・一品単価を伸ばす方法としては、エンドの価格帯を見直し、高価格帯の商品を導入する。

・まず基本的な方法として高額な新商品ではなく、通常取り扱っている商品の業務用サイズやペアパック、3個パックといった高単価商品 を導入する。

・さらに応用的な方法として、おまけとしてサンプル品等を付けると高単価商品でも販売をしやすくなる。




1-5-4.もし先ほどのエンドに仕掛けていくとしたら

エンド前面の販売強化商品にロープライス保証を掛けていきます。最も目立つ位置ですので衝動買いから客数の増加が期待できます。
エンド下段には本来カゴ陳列などで低額低粗利を陳列しますが、この低額低粗利の商品にまとめ値引きを掛けていくと買上点数の増加が期待できます。

エンド中段には低額高粗利のものを陳列しますが、ここに補完関係にある関連商品を陳列し、セット値引きを掛けると買上点数の増加が期待できます。
本来、粗利を取る場所なので無理にセット値引きを掛けることはありません。
また、ところどころ目玉品を陳列しロープライス保証を掛けて行くと「宝探しの面白さ」を演出でき、客数の増加が期待できます (メリハリをつけるためあまりたくさんやらない方がいい)。

エンド上段には高額高粗利のいわゆる見せ商品を陳列しますが、ここにおまけを付けると一品単価を落とさず「お得感」を出すことができます。


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